FY25 通期の売上高は 48.04 兆円(期初会社予想 45.0 兆円比 +6.8%)、営業利益は 4.80 兆円(期初予想 4.30 兆円比 +11.6%)で、いずれも期初ガイダンスを上回った(DB由来: earnings_pl FY2025)。FY24(売上 45.10 兆円・営業利益 5.35 兆円)との比較では売上が +6.5% 増収、営業利益は -10.3% 減益となった。
純利益(親会社株主帰属)は 4.77 兆円(DB由来)。前年度の 4.94 兆円から -3.4% の小幅減にとどまり、公表値参考の期初予想(3.57 兆円相当)を大きく上回る結果となった。EPS は基本 360 円(DB由来: per_share FY2025)で、前年の 366 円から -1.7% の微減だ。
営業利益が期初予想を上回った背景は、HV(ハイブリッド車)需要の底堅さと為替の影響だ。上半期は円安水準が継続し、HV の利幅が売上・利益を下支えした。下半期は円高方向へのシフトが一部逆風となったが、TNGA・TPS 由来のコスト構造改善(原価率 73.9%、FY21 比 -4.0pt。DB由来)が吸収した。
原価率は FY25 通期で 73.9%(DB由来: cost_of_sales 35.51T / revenue 48.04T)。FY24 の 74.5% からさらに改善が続き、FY21 の 77.9% と比べると 4.0pt の改善幅だ。TNGA 共通プラットフォームの調達コスト効率化と、HV モデルへの製品ミックスシフトが複合して効いている。
Q1 単独の営業利益 1.31 兆円・営業利益率 11.1%(DB由来: Q1 YTD)は高水準でスタート。Q2 は 10.1%、Q3 は 9.8%、Q4 は 9.1% と下半期は為替と中国市場の影響で若干軟化したが、いずれの四半期も黒字を維持し、期通じての安定性を示した。
純利益(帰属)は Q3 単独で 2.19 兆円(DB由来: YTD差分)と突出した高水準を記録した。これは持分法投資益の変動が主因と推定される(公表値参考)。Q3 の一時的な急増が通期での良好な数値を支えた。
Q4 単独の純利益(帰属)は 0.67 兆円(DB由来: FY-YTD_Q3差分)。Q3 の 2.19 兆円から大幅に減少しており、Q3 に集中した持分法益の反動が出た形だ。Q4 単独 EPS は 52 円(DB由来)にとどまる。
営業利益は FY24(5.35 兆円)から FY25(4.80 兆円)に -10.3% 減少した。FY24 が史上最高益であったことを踏まえると、FY25 は「正常化」のフェーズと解釈できる。ただし FY26 の期初会社予想(公表値参考: 営業利益 3.8 兆円相当)はさらなる減益を見込んでおり、関税・円高・中国事業縮小の三重苦が FY26 以降の最大の不確実性要因だ。
中国市場では BYD・Geely 等の国産 EV メーカーとの競争が激化し、合弁会社の販売台数・利益率が低下傾向にある(公表値参考)。短期的に持分法損益の変動要因となり、四半期ごとの純利益に大きな振れが生じる構造は続く見込みだ。
FY26 期初会社予想(公表値参考)は営業利益 3.8 兆円と FY25 比で -21% の大幅な落ち込みを見込む。トランプ関税の影響(米国向け輸出に対する追加関税)と円高想定(150 円/ドル程度)が主因とされる。HV の価格プレミアムがどこまで関税を吸収できるかが FY26 の業績の鍵だ。
全固体電池の量産ロードマップについて、量産開始時期の具体的なアップデートが 2026 年中に期待される。BEV での競争力強化に向けた技術的進捗が投資家の関心事となっており、FY26 中間決算(2027 年 11 月)での追加情報発信に注目したい。
※ beat/miss 表示は会社予想比の事実記述です。投資勧誘・売買推奨ではありません。