対決の構図 — DB 実値が示す「強者・動揺・危機」の 3 極
2024年1月を100として3社の株価相対パフォーマンスを追うと(DB由来: prices_daily)、2026年6月現在でトヨタ104・ホンダ95・日産58という序列が浮かぶ。日産は2年半で42%の価値を失った計算だ。この株価の乖離は業績の乖離を先取りしていた。
FY25(2026年3月期)の営業利益率はDB実値でトヨタ10.0%・ホンダ5.6%・日産0.6%(DB由来: earnings_pl)。日産のFY25純損失は-6,709億円(net_income_attributable, DB由来)にのぼり、これはゴーン事件(FY19: -6,712億円)に匹敵する規模の損失だ。ホンダはFY26の-1.9%(DB由来)で初の営業赤字転落が確定した。
8軸の比較を読む前提として、この3極構造——「稼ぐトヨタ / 揺れるホンダ / 危機の日産」——を念頭に置くと、数字の意味がより鮮明に見えてくる。
| 指標 | 7203 | 7267 | 7201 |
| 営業利益率 (FY25) (%) | 10 | 5.6 | •••• |
| EPS (FY25, 円) (円) | 252 | 160 | •••• |
| Net Cash (参考) (兆円) | 7.8 | 1.8 | •••• |
収益性の格差 — なぜここまで差がついたか
営業利益率の差(トヨタ10.0% vs 日産0.6%、FY25 DB由来)は、単なる規模の差でなくビジネスモデルの質の差だ。トヨタはHVラインアップ充実で北米ATP(平均取引価格)を高く維持し、TNGAプラットフォームでコストを抑制。FY25売上は前年比+6.5%の48.04兆円(DB由来)を記録した。
日産はFY24(4.5%、DB由来)からFY25(0.6%、DB由来)へ急落。北米でのインセンティブ(値引き)膨張と中国合弁の販売不振が重なり、FY25純損失は-6,709億円に達した。EPS -194.8円(per_share DB由来)と配当が実質不可能な水準だ。
ホンダは中間的で、FY24の6.8%からFY25の5.6%(DB由来)と漸減トレンドにある。FY26の-1.9%(DB由来)への悪化は、中国合弁の構造調整コストとEV転換先行費用が利益を完全に飲み込んだ結果だ。
| 指標 | 7203 | 7267 | 7201 |
| 営業利益率 (FY25) (%) | 10 | 5.6 | •••• |
| ROE (FY25) (%) | 13.5 | 8.2 | •••• |
| EPS (FY25, 円) (円) | 252 | 160 | •••• |
EV 戦略と中国リスク — 選択の報いが出始めた
中国市場への依存度は公表値参考でホンダ約16%・トヨタ約13%・日産約11%。ホンダは中国合弁2社の生産能力を年60万台規模削減すると発表(公表値参考)し、その構造調整コストがFY26赤字の一因となった。日産も中国での販売不振がFY25業績悪化の主因の一つだ。
HV/電動化比率は公表値参考でトヨタ38%・ホンダ25%・日産20%程度。スズキほどではないが、トヨタのHV比率の高さが北米・日本での収益力の源泉になっている。日産はEV(リーフ/アリア)の先駆者でありながら販売台数が伸び悩み、HVもラインアップが手薄という二重の苦境にある。
株価パフォーマンスはこれらの戦略選択の結果を映している。日産の2024-01基準58(DB由来)は、市場が「現在の戦略では価値創造できない」と判断していることを示す。
| 指標 | 7203 | 7267 | 7201 |
| 中国売上比率 (%) | 13 | 16 | •••• |
| HV/電動化比率 (FY25) (%) | 38 | 25 | •••• |
| 配当利回り (参考) (%) | 3.8 | 3.5 | •••• |
株主還元とバリュエーション — PER 格差の意味
配当利回りは参考値でトヨタ3.8%・ホンダ3.5%・日産0%(FY25赤字で無配相当)。トヨタはNet Cash 7.8兆円(参考値)を背景に、「業績が悪化しても還元を維持できる」財務体力を持つ。
PERはトヨタ約10.9倍・ホンダ約8.7倍(EPS DB由来、株価DB由来で試算)。日産はEPS -194.8円(DB由来)の赤字のためPER算出不可。トヨタ・ホンダのPERが市場平均を大幅に下回るのは「輸出株ディスカウント+EV転換コスト不透明感」が反映されているためで、収益性の低さを意味するわけではない。
| 指標 | 7203 | 7267 | 7201 |
| 配当利回り (参考) (%) | 3.8 | 3.5 | •••• |
| PER (参考) (倍) | 10.9 | 8.7 | •••• |
| Net Cash (参考) (兆円) | 7.8 | 1.8 | •••• |
総合整理 — 2026 年の優劣と中期の見方
8軸の実値を総合すると、2026年時点での優劣はトヨタ >> ホンダ > 日産だ。トヨタはFY25で10%の営業利益率を維持しながら売上を伸ばし(48.04兆円、DB由来)、Net Cash 7.8兆円という強固な財務基盤を持つ。
ホンダはFY26で初の営業赤字(-1.9%、DB由来)に転落したが、中国構造調整・EV転換の先行コストという「一時的な下押し」という解釈もある。EV戦略が奏功すれば2027〜2028年の再評価余地は大きい。日産はFY25純損失-6,709億円(DB由来)という深刻な状況にあり、ホンダとの経営統合協議(2026年報道)の行方が当面の焦点となる。
この節の詳細な AI 各社スコアリング・シナリオ評価は Reader / Pro プランで閲覧できます。
| 指標 | 7203 | 7267 | 7201 |
| 営業利益率 (FY25) (%) | 10 | 5.6 | •••• |
| EPS (FY25, 円) (円) | 252 | 160 | •••• |
| Net Cash (参考) (兆円) | 7.8 | 1.8 | •••• |
| ROE (FY25) (%) | 13.5 | 8.2 | •••• |